top of page

サボテンにこめられた物語

物語のはじまり

高知県の南東端、室戸岬は沖合に黒潮が流れる温暖な地域です。その海岸にはいつしかウチワサボテンが生え、ハイビスカスなどと共に南国のイメージにマッチしていました。

しかし、サボテンは徐々にその数が増え、観光客の妨げになるだけでなく、室戸岬の貴重な海岸植物などの生存を脅かす存在になっていました。

サボテンフィールド

室戸のサボテンの特性

室戸岬は太平洋に突き出た僻地(へきち)です。

海は海洋深層水が湧き上っており、ミネラル豊富な海からの潮風が年中吹き付けています。

室戸岬のサボテンは、この豊富なミネラルを取り込み、強い陽の光をうけて成長しました。

また、大きな河川は無く、農地とも距離があります。このため、生活排水などの汚れや農業由来の農薬とも無縁です。

 

10.jpg
11.jpg

手間をかけた「トゲ」の除去

サボテンと言ったらやはり「トゲ」

採取時からトゲには悩まされてきました。室戸岬のサボテンには1cmを超える大きいトゲと2mm以下の微細なトゲが生えています。

そこで、大きいトゲは1本1本、手作業で取り除いて行きます。一方、微細なトゲはほとんど肉眼では見つけられないため、全体をガスバーナーであぶることで処理しています。

​手間のかかる作業ですが、お客様の安心・安全のためには手を抜くことなく取り組んでいます。

IMG_20210108_175750.jpg
3.JPG

驚異的なサボテンの能力

サボテンは本来乾燥地に生える植物です。

少ない水分を有効に使うため、葉はトゲへと変化し、体内には多くの水分を蓄えます。その保水力は極めて強く、切り取ったサボテンを炎天下のコンクリートに数ヶ月放置しても青々としています。

また、各種のアミノ酸やビタミンも豊富に含まれていることが知られています。

このため、サボテンは様々なかたちで古来から利用されてきた植物なのです。

 

00.JPG

天然記念物という障壁

この魅力的なサボテンですが、利用には障壁がありました。室戸岬は国指定の天然記念物です。手を加えるには許可が必要です。それは外来種で問題となっていたサボテンについても同じ。簡単には切ることができない存在なのです。

そこで、「室戸ジオパーク推進協議会」、「室戸市役所」などの協力を受け、サボテンの採取と利用を申請、許可を得ることができました。

DSC04241.JPG
DSC04252.JPG

ようやく商品化

こうして採取、加工されたサボテンは、計量後に袋詰されます。

​ぜひ室戸岬の自然の恵みを手にとってお試しください。

栄養成分表示

栄養表記.jpg

​商品の特性とお願い

○トゲが残っている場合があります。

  ⇒手作業で除去していますが、大きいトゲの根元や微細なトゲが残っている場合があります。

   扱う際には厚手のゴム手袋を使用するなどご注意ください。

○サボテンは湿気に弱い植物です。

  ⇒サボテンは乾燥には強く、水を与えなくても1~2ヶ月は十分みずみずしい状態を保ちます。

   一方、湿気には弱く、濡れているとカビの発生や腐敗につながります。

   商品はポリ袋に入れてありますので、着荷後早めに袋の口を開けてください。

   また、新聞紙で包んでおくと長持ちします。

○お庭などに植え付けないでください。

  ⇒サボテンは生命力が非常に強く、葉の切れ端でも土の上に置くと芽や根が出てきます。

   しかし、外来植物なので安易な植え付けは様々な問題が生じるためおやめください。

bottom of page